報告書|書き方解説と例文。フォーマットで自動作成も。
このページでは報告書の書き方、例文、フォーマット・テンプレートのツールを用意しています。必要な項目を入力するだけで、あなたの報告書を作成できます。このページを読めば報告書をどのように書くべきか、ミスや謝罪の時や社外のケースではどうするかなど、報告書について詳しく知ることが出来ます
報告書作成ツール
あなたの報告書を作成できます。必要な項目を入力するだけなのでフォーマット・テンプレートとして、より便利に使えます上のツールに必要な項目を入力するだけであなたの報告書を自動で作成します。フォーマットやテンプレートとして使えます。作成した報告書は印刷することも、PDFで保存することも出来ます。
作成した報告書
部署 名前
の件に関して
記
日時:
場所:
概要
目的
調査方法
結果報告
結論
所感
部署 名前
作成した報告書を
他の文書をつくりますか?
報告書とは
報告書は、組織の上司、決裁権者、関係者、顧客等に、データや調査や情報などを報告する文書のことです。報告書を書く目的は次の通りです。
- 意思決定:組織の計画や目標の立案、策定などの決定の基になります
- 情報共有:大企業では様々な部門の情報を統合して共有することがきでます。口頭や各自のやり取りで起きる不確かな情報の問題を解決します
- リスク管理:トラブルや問題の原因究明と、リスクを最小限にとどめる方法、将来的なリスクの軽減などの提案
報告書には次のような種類があります。
- 業務報告:製品やサービスなどの業務プロセスを報告
- 調査報告:特定の問題に対する調査や分析の報告
- 定期報告:決められた期間ごとに損益情報などを含め行う報告
- 年次報告:年度ごとに株主らに対して企業の業績や動向を報告
報告書の種類は報告内容に合わせて多岐にわたります。社内向けのものだけではなく、社外に向けた公開資料になることもあります。
報告書の書き方
報告書を書く時は次の項目に沿って書いていきましょう。
- タイトル(標題)
- 目次
- 導入
- 記書き
- 要約
- 報告の目的・背景
- 調査の方法
- 報告の本文
- 結論
- 所感や推奨事項
- 参考資料
それぞれの項目の書き方を詳しく解説していきます。
タイトル
タイトルはA4で1行以内(40文字以内程度)にまとめます。
タイトルは簡潔であり、報告書の目的を明確に示すものである必要があります。長すぎるタイトルや、難しい用語を用いたタイトルはやめましょう。
- 良いタイトルの例
20○×年度の業務報告
- 悪いタイトルの例
昨年度と本年度の広告運用業績の相対的評価と調査分析に関する報告
目次
報告書が長く複数のページに及ぶ場合、目次を設けることを検討してください。
報告書の各章ごとに見出しを設けて、目次に見出しを羅列します。あわせて特定のページに移動しやすいように、ページ番号も振りましょう。
導入
導入文として「以下の通りご報告申し上げます」と書くことがあります。導入文は必須ではありません。
新製品の市場調査につきまして、以下の通りご報告申し上げます。
記書き
記書きは、情報を箇条書きにして示すことです。記書きは必須ではありませんが、必要な場合には次のような項目を書きます。
- 当事者名:報告する出来事の当事者の名前を書きます。報告書の作成者本人である場合もあります。
- 日時や場所:何らかのイベント、出来事の報告の場合、該当の日時や会場の場所など、「どこで?」、「いつ?」を書きます。
基本的に6W2Hに関連する情報を書きますが、なぜ(WHY)やなに(WHAT)をどのように(HOW)などは、記書き以外でより詳しく書きます。
要約
報告書全体の概要を端的にまとめましょう。要約を書く時のポイントは次の通りです。
- 文字数:報告書自体の長さにもよりますが、A4用紙で3~10行程度(文字数で120字~400字)にまとめましょう。長くなりすぎると要約である意味がなくなるため、自分自身の感想や修飾を省いて簡潔に書きます。
- 作成のタイミング:要約は、報告書の他の部分を全て書き終わってから一番最後に作成します。なぜなら要約は報告書の全体の内容を適切にまとめたものにする必要があるからです。全ての内容を書き終えた後なら、重要な部分をかいつまんで書くことが容易になります。
- 内容:要約には報告書内の最も重要な調査・情報、結論などを含めます。読み手が多忙な場合に、報告書を全て読まなくても、要約を読めば全体の内容が理解できるように書きます。
- 不要の場合:報告書自体が短い場合は、要約は不要です。
目的・背景
報告を行う理由は何かを詳しく書きましょう。報告を通じて議論を行う目的を明確にすることが出来ます。また報告の背景として共有すべき情報があれば書きます。
昨年来、従業員のミスが続いて3件発生した。一連の出来事の経緯を整理し、再発の防止策を策定することを目的として本報告を行う
調査、報告方法
報告書の情報はどのような種類のものか、どのような方法で得たものかを書きましょう
- データの種類:具体的な数字(定量的)か抽象的な要素(定性的)か示します
- 情報の収集方法:報告する情報はどのような方法で調査、集めたものかを書きます(アンケート、聞き取り、資料など)
- 情報源:情報のソースを明らかにします(参考にした資料名やデータの発行元など)
契約中の顧客男女200名(情報源)を対象にアンケート形式(情報の収集方法)で、新商品を使用した感想を5段階評価(データの種類)してもらう調査を実施した。
本文(報告)
調査結果を書きます。報告書における、もっとも重要な部分になります。
- 見出し、小見出しを用いた構成:文章を読みやすくするために、章ごとに大見出し→小見出しという形で整理します。更に必要であれば箇条書きをしたり、番号を付けたりします。重要なのは全ての文章をグループに分けて整理することです。
- 事実や情報を含める:徹底した下調べに基づいて得た出来るだけ詳細な事実と情報を書きます。
- 時系列、年度別で書く:経緯報告や年次報告などでは時系列に応じた書き方をします。
- グラフや図表を含める:必要に応じて視覚的にも理解しやすい様々なグラフや図を利用します。特に損益、投資、コストなど数字を扱う文書の場合は必須です。イラストや写真を用いることも出来ますが、報告書の内容によっては不向きになる場合もあります。
所感・推奨事項
報告書には、所感(感想)や推奨事項は必須ではありません。書く必然性がない場合は省きましょう。
読み手に伝えるべき重要度の高い補足になる場合や、緊急の助言がある場合のみ書き足します。ただし長くならない様に、200字以内程度に簡潔にまとめましょう。
報告書を上手に書くポイント
- 項目ごとに通し番号を付ける
- 読みやすさを意識する
- 客観的に書く
- 書く前に準備する
- 書き終えたら校正する
項目ごとに通し番号を付ける
各項目の見出しを少し目立つように書くと見やすくなります。先頭に番号を振って書くのも、報告書を見やすくするための1つの方法です。
他にも番号を付ける以外に太字にしたり、見出しの文字を最も大きくし、小見出しをやや大きくするという方法もあります。
読みやすさを意識する
- A4サイズの用紙の場合は、文字のフォントサイズは11~12pt
- 低いコントラストの文字はNG
読みやすさには一定の基準があります。特にフォントは小さかったり、色が薄かったりすると読みにくくなります。アクセシビリティの点からも、読みやすい文字に配慮しましょう。
客観的に書く
報告書はビジネス文書の中でも、特に客観的に書く必要がある文書です。主に事実や数字を基にした情報を伝える事が最大の目的の文書だからです。主観的な説明や表現は極力避けましょう。
- 主観的な書き方:本年度の売り上げは劇的に下落しました
- 客観的な書き方:本年度の売り上げは45%減(前年比)となりました
上の様に、同じ情報を報告をする場合でも書き方によって印象は変わってくるので、書き方や表現方法にも気を使いましょう。
書く前に準備する
報告書の良し悪しは事前の準備でどこまで情報や調査を徹底できるかにかかっています。
報告書の目的を明確にしたうえで、まず自分一人で作成できるかを判断します。自分だけの知識や能力では足りない場合は、協力者や部署、チームでの作成することを検討します。もし複数人で作った場合には、報告書内に協力者の名前も明記しましょう。
体制が整ったら、情報やデータや写真などを集めて整理・分析します。
書き終えたら校正する
一旦議事録を書き終えたら、見直して校正作業をしましょう。次のようなポイントをチェックします。
- 誤字・脱字はないか
- 変換ミスをしていないか
- 句読点を適切に使っているか
- 難解な言葉・専門用語を多用していないか
- 俗語を使っていないか
パソコンを使って書いている場合、思わぬ変換をしていることはよくあるミスです。文法的におかしな日本語になっていないかなどもチェックしましょう。
また報告書では数字を扱うことも多いため、誤字をすると大きく意味が変わってきてしまいます。例えば「20%増加」と「200%増加」は1文字違いですが、意味は大きく違います。
他にも読み手が多くなる場合、専門の分野がそれぞれ異なることが想定されます。何度も参考資料を行き来しないと分からないような専門用語や略語を多用するとリーダビリティを大きく損なってしまいます。出来る限り簡単な日本語を使って簡潔に書くように心がけます。
報告書の例文
報告書の例文を1つ紹介します。
20××年○月×日
山本部長(提出相手)
本年度の新入社員研修に関する報告
1.要約
1週間の新人研修の効果測定と分析を行いました。昨年、一斉研修を受けずにOJT形式で業務を開始した人材に行った同じ測定と比較をしたところ、後者の方が効率的であることが分かりました。
2.背景と目的
以前より新人研修に割かれるリソース、時間、人材と効果が見合っていない可能性が指摘されています。今後、継続する必要性を検討する資料とする目的で本報告書を作成しました
3.調査方法
一斉研修終了後の社員30名と昨年度のOJT研修対象の社員30名に対し、面談と(ABC三段階)20点満点の簡易テストを実施
4.結果報告
一斉研修30名:簡易テスト平均点 ― 8点 / 面談評価 C
OJT研修30名:簡易テスト平均点 ― 15点 / 面談評価 A
補足として、後者は簡易テストの所要時間30分使いきった者はおらず、ほとんどが10分程度で回答を終えました。一方前者は全員が30分を使い回答しました。
5.結論
1.OJT形式の方が効率的に業務をスタートしている
2.一斉研修の内容と実務に差が生まれている
○○課 田中提子(作成者)
ミスの報告書の書き方
ミスの報告書を書く場合、次のようなポイントに気を付けましょう。
- ミスの起きた原因・背景を徹底的に調べる
- 当日の経緯を時系列で報告する
- ミスが起きた後の状況・対応も報告する
- 再発を防止する方法を提示する
ミスの報告書を書く場合、謝罪の思いを伝えることは主な目的ではありません。起きた出来事を、事実や情報に基づいて報告しましょう。
もし謝罪の思いを前面に伝える必要がある場合は、報告書以外の書式を選択しましょう。次項で解説します。
ミスを報告する他の書面
ミスの報告をする書面には、報告書以外にもいくつかの分類があります。それぞれの特徴を紹介します。
- 始末書:ミスの内容、経緯を本人が書く
- 顛末書:ミスの経緯を当事者本人以外が書く
- 謝罪文:ミスについての謝罪の気持ちを前面に本人が書く
上のような種類とそれぞれの特徴があります。どの書き方を選択するか、謝罪を求められているのかを軸に選択しましょう。
社外の報告書の書き方
社外用の報告書を上手に書くなら、次のポイントが重要です。
- 社内でのみ通じる言葉を使わない:社内で普段使っている言葉でも、社外の人には通じない表現があります。例えば社内の独自のプロジェクト名やポスト名などが該当します
- 身内に敬称を使わない:社内報告書を書いた延長の作業で、社外用を作る場合に社内の地位の高い人間に敬称を付けていないかを確認しましょう。基礎的なミスなので、恥をかかないように注意しましょう
- 機密情報を書かない:社外秘の情報が載っていないかチェックしましょう。短い報告書の場合特に心配ありませんが、分量が多い場合慎重なチェックが必要です
- 個人情報を漏らさない:顧客に関する情報など、個人情報をガイドライン通りに、コンプライアンスに則って、慎重に取り扱いましょう。社内用報告書の場合は適切な取り扱い方法でも、社外用では問題になる場合があります。